育児書感想 「3男1女東大理Ⅲ合格百発百中」佐藤亮子著

なんとなく、反感を持っていた佐藤ママ。

とはいえ、メディアは切り取りして、本人の意図しない報道をしたりしますからね。

Twitterに「毛嫌いせず読んでみようと思う」というツイートをみて私も読んでみることにしました。

図書館で何冊かあるうちの、ほとんど借りられていて、残っていたのがこの一冊。子育て層の、佐藤ママの子育てへの関心の高さが伺われます。

これは佐藤女史の4冊目の著書になるのかな?

主に、末っ子の女の子の東大理Ⅲ合格までのサポートの仕方を綴ったものでした。

私は「どんぐり倶楽部」の糸山先生の考え方に共感しているので、佐藤ママの方式にはうーん…と思うこともいくつかありましたが、反感を買うほどのそれほど突飛な考えでもないのかなと思いました。

理Ⅲに入学させるのが目的、って目標設定おかしくない?というのが私の反感のほとんどでしたが

日本で最高の学力が集まる、学びへの設備が整っているところ(東大理Ⅲ)までは送り届ける。あとは、本人が決めることで何になってもいい。

というような考えで育てたそう。親心としては、今の社会構造の中で最高の環境を与えたいというのは、当然の願いだと思います。その後の人生は自己決定を尊重すると言っているのですから、理Ⅲ合格までが土台作り。あとは自由。そこまでオカシナ考えではないのではないでしょうか。

いや、本心はそれだけではないと思いますよ。

社会的な評価を重視している、囚われているところもあるでしょう。

子どもが、理Ⅲ合格!じゃぁ、あとやりたいことやります!と学歴が価値をなさない技の世界に速攻で行くのを許せるかというとそうでもないでしょう。

まぁ、既定路線から外れられる子に育たないのでその心配もないのでしょうか。良いのか悪いのかはおいといて、この社会構造の中では、確実な判断基準を持つ子には育っているのかもしれません。

本著の内容は、受験勉強対策が中心。

今の社会構造では、受験勉強は大切です。重視される。だから、今の社会構造で生きていくためにはあながち間違いでもないんだろう。

競争社会のなかで、偏差値や合否判定やテストの点数のなかで子どもを育てていますが、子どもをよく見て対応する、穏やかに過ごす(そのために家事は後回しにすると割り切る)、というあたりが、子どもの人格も育てたのかな〜。

この育て方では、親の期待に忖度してしまう可能性はありそうであり、いわゆる良い子、というものに陥る危険もありそうではありますが…

今の学歴社会の日本ではほとんどがその状態に陥っていると思うので(どんぐり倶楽部をしている私ですらそこから全く脱却できないのです)、親子で話せる良好な関係があり、子どもの育ちとしては文句のないレベルの人格があるのではないでしょうか。

ただ、佐藤ママの子育てを当てはめられるのはごく一部に限られると思います。

経済状況、親、子どもの能力。

習い事漬けは非推奨ですが、女の子は通塾低学年からをすすめめいます。中高一貫私学にも通わせています。親に経済状況がなければ難しいでしょう。

低学年のうちは家庭での学習サポートも勧められています。市販の教材や教科書を使って。ですが、親にこの能力がない家庭も多いと思うのです。

勉強習慣、暗記と、それを楽しく取り組むための方法が中心なので、子どもの能力によってこの実践は難易度が変わります。

その点、どんぐり倶楽部はお金がかからず、やらせてはいけないことは多いのですが、やるべきことは、外遊び(丁寧に生活すること、創意工夫のある活動をすることも含む)と、どんぐり問題を週に1、2問だけ。親は指導することはない。ノーヒント。

だけなので、経済状況や子どもの能力に左右されません。

佐藤ママの方法がハマるのは、子どもの早期教育に躍起になりドツボにはまってしまっている教育ママ(パパ)家庭。

この層には、当てはめられるところがあるのではないかと思います。

総評としては、多くの子ども、家庭にははまらず、広く子どもの教育環境を良くするための内容ではない。

似たような教育環境の家庭であれば参考になるかもしれない。

なので、私にとっては評価するしないの次元ではなく、対象読者ではもともとなかった…という話なのかな(^◇^;)

佐藤女史は育児経験者として書いているのであり、

教育学を研究されている 汐見稔幸先生や、進学塾で数多の生徒をみてきた糸山泰造先生、子どもの発達をみて育児方法を体系化されたルドルフ・シュタイナーとは、本の内容が違うのは当然の話で…

私がここ最近愛読して勉強しているこれらの本と比べるものではないのかもしれません。

とはいえ、育児や教育について参考にしたいと思うのであれば、やはり

育児書としては、汐見先生の

教育、学力、受験の書籍としては

糸山先生の

をお勧めします。

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